じろのこともきちんと綴ってあげたいのだけど、はっきり言ってもう気力が残っておりません。 ごめんなさい。
今いるコたちのことも大切に想ってあげたい。 そして、お空に旅立ったじゃんが郎、ララ、じろのこともそれぞれ時間をかけて心の中に想い描いていたいのだけど。 もう疲れてしまって・・・。
この混乱のまま時が過ぎて記憶が薄れてしまうのはもどかしい。 じっくりゆったり、みんなのことを想って過ごしたい。 そして日記に綴っていきたい。 心の中にゆとりがほしい。
とはいえ、今まで最低限の世話しかしてあげられずにほったらかしだったレオとぷちの様子をこまめに見てあげられるようになったのは嬉しい。 とりあえず2匹の写真を撮りまくっておく飼い主・・・。
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ララが住んでいたお家にじゃんが郎ご愛用のビンも置くようにして以来、じゃんが郎の姿がよく目の前に思い浮かぶようになった。 あのコはいつも人目をはばからずにくつろいでくれるコだった。 とにかくいろんな姿を見せてくれた。シャカシャカ毛づくろい。 ビンにへばりつきヒンヤリポーズ。 ポリポリごはん中。 だらーとお昼寝。 そんな彼の姿を思い浮かべることができて何だか嬉しい。 そして、懐かしくて切ない気持ち・・・。 |
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夜、夕食の前にみんなにゴハンをあげようとしたら、じろがお家のすみっこで硬くなっていた・・・。 |
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りゅうくんが来た! うちに来てくれたのは久しぶり! お顔はママ似。 正面顔がかぁわいいのだ! 毛並みもしっとりふかふかで、男の子にしておくのはもったいないくらい! ちょっとポッテリぎみだけど、いかにも大事に大事にされてるっていう感じでホント嬉しい!飼い主があんまりかわいいを連発するもんだから、 母ったら「返さないわよ。」だって・・・。 |
左: 久々のりゅうくん。 顔はママなのに身体がでっかいぞぉ。 右: 仲良しのてんちゃんと、しばし憩い(?)のひと時・・・。 |
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母からはララに花束をもらって、遺骨も見てもらった。 ついこの間じゃんが郎のお悔やみに来てもらったばっかりなのに。 こんなに早く次のコが逝ってしまうなんて。 しかも、じろよりもララが先だったなんて。 ホントに残念・・・。
じろの姿は最近急速に老いを見せ、まるで死体のような見た目になってしまっている。 「マジでシャレにならんぞ!」っていう感じなのだけど、なぜかお元気で暮らしている。 そう。 彼はとてつもなく健康なのだ! けどそれが何より! じろの健康に感謝!感謝!
そうは言っても、この見た目じゃあ、ついつい最期のときのことを考えざるを得ない。 じろはきっとある日ポックリ。 ある朝覗いてみたらお布団の中でカチカチになってるね、なんて母と話した。 じろにはぜひ健康なまま、静かに旅立ってほしい。 じろの好きなときにね。
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かりんちゃん・・・。キミはいったい何をやっとるのかね?!金網ごしにご対面したりゅうくんに総攻撃をかけ、 勢い余ってひっくり返るかりん。 |
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ララが住んでいたお家は今日もそのまま・・・。今日は、そこにじゃんが郎の愛用品一式を加えて、 ふたりの遺骨も一緒に並べた。 |
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ララ。 ララ。 ララはじゃんが郎の後を追いかけていってしまったの? じゃんが郎がお空から呼んでいたのが聞こえたの? じゃんが郎に会いたくなってしまったの? そして、もうじゃんが郎には逢えたのかなぁ?
ララが住んでいたお家は未だそのまま。 すっかり片付けてしまう気にはとてもなれない。 ララがいた気配や空気だけでもいいから、そこに残しておきたい。 ララの魂が空から降りて戻ってきてくれないかなぁ。
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火葬用の箱に収まっているララ。 昨夜箱に移したときはまだ死後硬直から解けきっていなかったけれど、今朝になったら完全にくったりと柔らかくなっていて、毛並みもふかふかに戻っていた。 また目を覚ましてくれないかなぁ・・・。 そんなことを考えながら、彼女の姿を見つめていた。 何度見ても、水がたまってぽっこりと膨らんでいるお腹が痛々しい。
ララ、病気だったのに早く気付いてあげられなくて本当にごめんね・・・。
火葬用の箱はじゃんが郎と同じお揃いのものにした。 淡いピンク色のハンカチに包み込むようにして、ララを箱に入れた。 そして、自宅マンションの公園から主人に取ってきてもらった桜の花を、ララの周りにちりばめた。
これで、毎年桜が咲いたらララのことを思い出せるね。
他に、ひまわりの種、手作りのポップコーン、最後に食べきれなかったごはん、お風呂用のコーンチップ、じゃんが郎や子どもたちと一緒に写っているララの写真、私たち夫婦のプリクラ写真を添えた。
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朝8時40分。 火葬のためのお迎えが来た。 昨夜仕事から戻った主人が電話をして、段取りをとってくれたのだ。 2度目の受付。 前回からたった1ヶ月とちょっとしか経っていない。 まさかこんなに早く、また火葬のお願いをすることになるなんて・・・。
主人と一緒に骨壷を選んだ。 じゃんが郎のとは別のタイプで、ララのイメージに合った雰囲気のものを選んだ。
手続きが済んで、ララは行ってしまった。 夕方、火葬終了の連絡が入る。
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じゃんが郎の時と違う。 何かが違う・・・。 私の気持ちが違う。 愛し方が違っている。 あぁ、あの時こうしてあげればよかった。 という後悔の気持ちがあるのは同じ。 そして、どちらのコに対しても、最後は病気で苦しんでかわいそうだったね、最後まで頑張ってえらかったね、と思う気持ちがある。 悲しくて涙が出るのは確かに同じ。 でも、私の心境はずい分違う。
ことじゃんが郎に関しては、彼を飼い始めた時から、いつも彼とのお別れの時を意識していた。 彼の最期の時はいったいいつやってくるの? その時の彼の姿は? その時私はいったいどんな気持ちになるの? そんな未知の世界への興味と不安感でいつも一杯だった。 そしてその日がやってきた時、ついにこの日が来たか、本当に逝ってしまったのか、という気持ちだった。 また、彼を失った自分自身が悲しくて、何よりもまず自分のために泣いていた。
今回は違う。 ララ、どうして逝ってしまったの? 何でなの? ララのことがただひたすらかわいそうで、不憫で仕方がない。 最後に頑張って苦しみと闘っていたララのことがいじらしい。 ララのことを思うと、ただひたすらに涙が出てくる。
経験がないのでよく分からないけれど、例えて言うと、じゃんが郎に対してはひたすら大好きだった恋人を失ったような気持ちが大きくて、ララに対しては愛すべきいとおしい我が子を失ったような気持ち。 なのかな?
また、今思えばじゃんが郎に対してはかなり一方的な愛情を注いでいた。 今でも、彼はさぞかし迷惑だったろうなぁ、と思う。 だけど、ララには全くそういう気持ちはない。 ララに対して迷惑な愛情を注いだという気持ちは全くないのだ。
そして、違うのは私の気持ちや愛し方ばかりではない。 じゃんが郎とララとでは、その生きざまが違いすぎていた。
晩年は老いの悲しみや寂しさを背負っていたとはいえ、 力強く堂々と一生を送ったじゃんが郎。 彼は、じゃんが郎は、もう充分に生きたのだ。 飼い主からの一方的な愛情を受けつつも、彼はいつも自分のペースをそれなりに保ってこられた。 だから、あの時こうしてあげれば・・・、という自分自身が未熟だったという後悔は多少あっても、ここまで生きて彼は満足だったろう、彼なりの一生を満喫できただろう、という心境になれる。
けど、ララはダメだ。 もっと生きなくちゃいけなかった。 彼女は苦労が多かった。 いつも周りに翻弄されていた。 だから、これからゆっくり自分のペースで生きていって欲しかった。 ララにはもっと幸せをあげたかった。 生きることの喜びをもっともっと味わって欲しかった。 本当に残念・・・。
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午後4時50分。 ララが帰ってきた。 生前はじゃんが郎よりひとまわり小柄なララだったけど、お骨の大きさはそんなに変わらなかった。 むしろ、じゃんが郎より太くてしっかりした歯が、頭の骨にくっついて残っていた。何だか複雑な心境だった。 |
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ララ。 ララ。 ララはじゃんが郎より1歳以上も若いんだよ。 ララはまだ2歳になってないんだよ。 なのに、じゃんが郎の後を追って逝ってしまおうとしないでよ。 まだ早すぎるんだよ。 2回目のお誕生日をしようよ。 頑張ってよ。 お願いだよ。 急に逝ってしまわないで。 そんなのダメだよ。 ララ。 ララ・・・。
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午前4時40分。 目を覚まして、ララの様子を見に行った。 さっきとおんなじ状態で、かぼそく息をしていた。 短くて小さな呼吸ではあるけれど、彼女の静かな様子に少し安心した。 また手に乗せて、両手で包んで温めた。 彼女はおとなしく静かに息をしていた。 一度は生気が失われていた手足や口元にも柔らかさが戻っていた。 ほんわかとした表情で、本当にただスヤスヤと眠っているよう。
もうじきじゃんが郎が息を引き取ったのとおんなじ時間になるね。 でも、ララはもう少し頑張って。 そして病院に行こうね。 またソファーに横になってそんなことを考えながら、手の中で静かに息をする彼女をじーっと見つめていた。 時折そっと手を開いて、彼女の背中が呼吸しているのを確認した。 そうこうするうちに、またウトウトしてきた。
5時半。 ふと目が覚めた。 いつの間にか眠ってしまったようだ。 ぼんやりとララに目をやると、手の中の彼女は息をしていなかった。
まさか。 という気持ち。 手を広げてララの体をおこしてみたけれど、もう全く動かなかった。 いつの間に? 死んじゃったの? ねえ? 起きてよ? ねえどうして? 早すぎるよ、ララ。
かわいそう、かわいそう、かわいそう、かわいそう。 ララを見守っていたあいだ中は涙はひとつもこぼれなかったけど、今になってどんどんどんどん涙が出てきた。 ただひたすらかわいそうでかわいそうでしょうがなかった。 目の前のララの姿が信じられなかった。
まだ身体が温かい。 ララの身体は全身ポカポカに温かかった。 きっと、息を引き取ってからまだそんなに時間が経っていないんだ。 何で眠ってしまったんだろう? 悔やんでも悔やみきれない。 私が眠ってしまったから、その手の中でララも眠るように逝ってしまったのかな・・・。
彼女らしい穏やかな苦しみ方だった。 健気な頑張り方だった。 立派に子育てをつとめた母の強さを最後まで見せてくれた。 こんなにちいさくてか弱そうに見えるのに・・・。
でも、たった1歳10ヶ月なんて本当に早すぎる。 ちいちゃなかわいいお嫁さんで、かわいいお母さんだったんだもの。 ちいちゃなかわいいララばあちゃんになってほしかった。 ゆったりのんびり余生を送ってほしかった。 でも、のんびりしてられないで、ささーっと駆け抜けていってしまったんだね。 そして、じゃんが郎のところに行ってしまったんだね。
おじいちゃんになったじゃんが郎のことはイヤがってたじゃない。 チーチー逃げ回ってたじゃない。 なのに後を追って逝ってしまうなんて・・・。 ホントは寂しかったの? じゃんが郎がいなくなったことに気付いてたの?
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仕事の都合でホテルに泊まっている主人の携帯に電話して、泣きじゃくりながらララの死を告げた。 電話の向こうの主人も泣いていた。 |
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夜9時、みんなのお家をお掃除しようと思ってふと見たら、ララがビンの中でうずくまってじっとしていた。 両手をハッシと前についてふんばったようなポーズで、ちょっと様子がおかしい。 私が掃除をする気配にも気付かないみたいだ。 ララが入っているビンごと別の場所によけておいて、ララの部屋を掃除する間も、彼女はじっとうずくまっていた。 途中で顔をあげて、周りの様子が違うのを確認していたけれど、またちからなくうずくまってしまった。
午前中は、お布団からちゃんと出てきて自分から元気よくお薬を飲んだし、そのすぐ後に目薬を点した時もいつもとおんなじ様子だった。 午後、目薬を点そうかと思った時には姿が見えなかったので、わざわざ起こしてまで目薬を点すことはないかな、と思ってそのままにしていた。 その後、夜になるまで全くララのことは気にしていなかった。 たった半日の間に、急にこんなに具合が悪くなるなんて・・・。 じゃんが郎の時とおんなじだ。
掃除の後、「ララ、おいで。」と声をかけながら、ビンをゆっくりと傾けて手を差し出した。 ララはよたよたと出てきた。 そして、ちからなく顔をゆら〜と揺らして、ぼんやりとしたような顔で上を仰いだ。 身体をひっくり返して調べたら、お尻のあたりが濡れていて、お腹がパンパンにふくらんでいた。 薬は飲んでくれなかった。 目薬は点すのを止めた。 ティッシュ箱の寝床の方に彼女を促して、中に寝かせた。 やっぱり両手をふんばってうずくまっていた。 何だか苦しそう。 彼女の身体がプルプルと振るえている様が、ただ事ではないということをひしひしと伝えていた。
早すぎる・・・。 まだまだこれから、ゆっくりおばあちゃんになるんでしょう?
でも、この状態から元のように回復するとはとても思えなかった。 明日の朝いちばんで病院に連れて行こう。 それまで何とか頑張ってくれたらいいのだけど・・・。 おまけに、こんな日に限って主人は泊まりで仕事だ。 |
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あと1時間でも早く気付いていたら、病院に連れて行けてたかもしれないのに・・・。 何でこんな時に限って・・・。 別に忙しかった訳でもないのに、いつもは夕方くらいからごはんあげに行くこともあるのに、お掃除だってもっと早い時間にしてあげられたのに、なんで今日に限ってこんな遅い時間までみんなのことを見てあげに行かなかったんだろう・・・。 そんなことを考えながら、ララのお家をパソコンの傍に運んで、電気毛布を敷いてあったかくなるようにした。
ティッシュ箱の寝床に入ったかと思えば、トテトテと出てきて反対側の隅っこにある鉛筆のお家にもぐり込む。 でもしばらくするとまた出てきて、隅っこにうずくまる。 彼女は数分ごとにこれを繰り返していた。 水を飲もうともしたので、飲みやすいように身体を支えてあげた。 ぺろぺろ、と舐めるようにして少し飲んでから、我に返ったような素振りになった。 お水から口を離したかと思うと、くわーっと口を大きく開けてあくびのような仕草をした。 何かを吐き出したいのにうまく吐き出せないような素振りにも見えた。
電気毛布の上に乗せたお家はほんのりと暖かくなっていたけど、彼女の身体は少しひんやりとしていた。 温めてみよう。
左手の上にララを乗せて、上から右手をかぶせて温めた。 ララは左手の親指の付け根にあごを置いて、ぺたっと腹ばいになった。 右手を離すと、不安そうに顔を上げた。 また右手をかぶせて温め続けた。 安心したような静かな表情で、まるで気持ちよさそうに眠っているみたいだった。
どのくらいそうしていただろうか。 彼女はふいにハッとした様子を見せたかと思うと身体をよじって、私の手から抜け出してどこかへ歩いていこうとした。 そっとお家に戻してあげた。 あっちの隅でじーっとうずくまっていたかと思うと、こっちの隅に移動してまたじーっとうずくまる。 苦しそうにブルブルとふるえてふんばっている。 さっきと同じような、あくびみたいにくわーっと口を大きく開く仕草も時々していた。
見るに見かねて、また両手で温めた。 しばらくはホッとしたようにじーっと身を委ねているのだけど、そのうちまたどこかへ歩き出そうとするので、お家に戻す。 時々、お尻からかすかに出ているカケラのようなウンチをツメでかき取ってあげる。 これの繰り返し。 彼女は、実に忍耐強く静かに苦しみと戦っていた。
そのうち、お家の中をうろうろするだけじゃなくって、カタカタとまわし車もまわし始めた。 ゆっくりと。 でも確実に。 苦しいんだ。 じっとしていられないほど苦しいんだ。 もしかしたら、意識もほとんどないのかもしれない。
両手で温めるうち、時折ピクピクとけいれんするようになった。 喉や胸がコポコポと音をさせているのが手のひらに伝わってきた。 力強さがあった手足から生気が失せ、ひんやりと血の気がなくなってきていた。 でも、お家に戻すと相変わらずあっち、こっちと動き回る。 手足を引きずるようにして懸命に歩く。
夜中も2時をまわった。 とてつもなく眠くなってきた。 ララを手の中に包んだままその場に横になって、ウトウトしながら彼女を温め続けた。
午前3時前。 うたた寝してビクッとなった拍子に、ララが手から飛び出しそうになった。 これではダメだ。 眠ろう。 ララをそっとお家に戻した。 彼女は少し歩き回ったけれど、しばらくしたら床の上にペタッと腹ばいになって静かに息をし始めた。 私は近くのソファーで眠った。
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